内服薬・ポリファーマシーについて
2025年7月5日
外科 松浦 博和
みなさんはお薬を何種類飲んでいますか?それは本当に必要なお薬ですか?飲み忘れや飲み間違いなく、きちんと飲めていますか?
年齢とともに治療薬や症状を緩和するための薬剤の処方が増加し、高齢者では多剤併用になりやすい傾向があります。現在、75歳以上の4割が5種類以上の薬剤を処方されていると言われています。
ポリファーマシーという言葉を聞いたことがあるでしょうか。ポリファーマシーとは、“poly”+“pharmacy”で、そのまま日本語にすると“多剤服用”という意味です。しかし、多剤服用そのものが悪いわけではなく、多くの薬を服用することにより副作用などの有害事象を起こすことを特にポリファーマシーと呼びます。何剤以上という定義はありませんが、6種類以上になると副作用を起こす人が増えるというデータがあります。必要以上の医薬品を使用することにより、薬物有害事象の増加(ふらつき、転倒など)、薬剤費の増加、飲み忘れ・飲み間違いの増加(アドヒアランスの低下)のような問題点が起こる場合に見直しが必要になります。
新たな病状が加わる度に新たな医療機関又は診療科を受診していると、それぞれ数種類の処方でも足し算的に服用薬が積み重なり、ポリファーマシーとなることがあります。 薬剤の処方状況を把握することや、薬局の一元化、お薬手帳の活用などが、ポリファーマシーの解消に期待されています。
ポリファーマシーと同様に残薬も大きな問題となっています。本人と家族の残薬への意識を高めることで、日本全体として年間数百億円〜3000億円の削減効果があるとも言われています。みなさんはお薬の残りを捨てたりしていませんか。
ご自身やご家族の内服薬はいかがでしょうか?気になる点がありましたら、かかりつけ医や薬局にご相談ください。
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