巳年を変化の年にしませんか〈行動変容の第一歩〉
2025年1月5日
家庭医療センター 鈴木 李理
2025年は巳年です。ヘビは脱皮を繰り返すことから復活と再生を連想し、強い生命力がある縁起の良い生き物と考えられています。
ヒトは脱皮こそできませんが、人体は約60兆個の細胞から成り、毎日約1兆個の細胞が入れ替わっていると言われています。昨日の自分と今日の自分は、全く同じではないのです。新年となると、気持ち的にも新たな自分に変わるチャンスではないでしょうか。
新年の目標を考えるうえで「今年こそは改めたい」という習慣がある方もいるかもしれません。喫煙、毎日の飲酒や間食、夜更かし、だらだらスマホなど…。「健康に良くないとわかっちゃいるけどやめられない」のように矛盾する2つの感情が同時に存在する状態を、心理学ではアンビバレンス(両価性)と言います。外からは何も変わっていないようで、その人の中では変わりたい気持ちと変わりたくない気持ちがお互い譲らない綱引きをしているのです。
アンビバレンスから一歩踏み込んで変化を起こすには、その人自身が問題の重要性に気づくこと、そして変われるという自信を持つことが大切です。
減量を例にしてみましょう。もしあなたが健康診断で肥満を指摘され、医師から減量を指示されたとして、直ちに行動を変えられるでしょうか。肥満から起こる病気のために、自分の将来がどのように制限されるか想像できて初めて、我が事として重要性を持つのではないでしょうか。また、どうせ三日坊主だと自分に自信がなかったら行動に移せないかもしれません。
重要性を高めるには、まずその習慣を続けた場合のメリット・デメリットを思いつく限り考えてみましょう。そして自信を高めるには、まずは具体的で、数値など客観的に評価できる、現実的で達成可能な、短期間の目標を設定してみましょう。例えば「朝起きたらスクワット10回、1週間続ける」などです。
失敗しても大丈夫。行動できたあなたは確実に、新たな自分へと変化しているのですから。
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